【レビュー】SFサスペンス映画『デジャヴ』(ネタバレあり・なし)

「あれ?この感じ前にもあったような気がする・・・。」誰でも一度はこういう感覚を経験したことがあるはずだ。そう「デジャヴ(既視感)」である。見たこともない状況のはずなのに、見たことがある気がしたりする感覚だ。その「デジャヴ」を題材としたSF映画、名前もそのまま『デジャヴ』を観て面白かったのでご紹介!

目次:

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SF映画『デジャヴ』をざっくり紹介【ネタバレ少なめ】

公開:2006年
監督:トニー・スコット
主演:デンゼル・ワシントン / ポーラ・パットン / アダム・ゴールドバーグ

Deja Vu – Trailer on YouTube

ATF(アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)の捜査官であるカーリンは、ある悲惨な事件を受け持つことになる。犠牲者が543人という大規模テロによりフェリーが爆破された事件だ。名前は可愛いカーリン捜査官であるが、敏腕な仕事っぷりを買われてFBIに調査協力を依頼さたのだ。

カーリンはでっかい施設に連れて行かれ、国家機密である「スノーホワイト」と呼ばれる装置を駆使してFBIの科学班と一緒にテロ事件の調査を行う。

この「スノーホワイト」は政府の叡智を駆使した機械らしく、建物の内外を問わず、かつどんなアングルからでも4日前の映像を再現できてしまう優れものなのだ。そのくせ映像を巻き戻すことはできないという、何ともアナログ感満載の説明をカーリンは受ける。つまり、その映像を見るのは一度っきりなので、瞬時に重要性を判断できる男カーリンが抜擢されたというわけだ。

カーリンが注目したのはクレアという一人の女性だった。フェリー爆破による被害者が水死体として次々と上がってくる。その内の1人としてクレアの死体も発見された。しかし、その遺体の不自然さからクレアがテロの直前に殺されていると判断し、この女性が事件の鍵を握ると確信する。

というわけで、政府の最新技術を駆使した「スノーホワイト」を使って4日前のクレアを監視することにするのだが、このクレアという女性が、如何せんべっぴんさんで魅力的なもんだから、既に死亡しているにも関わらずカーリンはクレアに惹かれていくことになる。

カーリンは「スノーホワイト」を通して調査を続けて行くのだが、だんだん「あれ?この機械なんか変だな?あれれ?」と疑問を抱き始める。「スノーホワイト」の驚愕の真実を知ると同時に、物語の方向性は急展開を見せながら事件の真相へと向かって行くことになる。

ドンドンパチパチとアクション映画の要素満載なので、純粋にハリウッド映画が好きな人にもお薦めだ。かつSFの醍醐味もしっかりと活かしており、脳みそをひっちゃかめっちゃかかき混ぜてくれる映画であった。

SF映画『デジャヴ』の感想!【ネタバレ多め】

映画の深みが増すのは「スノーホワイト」の正体が明らかになってからだ。上記したが、カーリンは「あれ?何だこの機械?」と徐々に「スノーホワイト」に対して疑問を抱き始める。

衛生の技術を駆使してどのアングルからでも映像を作り出せるくらいハイテクな機械のくせに巻き戻しはできない。というのが科学者たちから受けた説明である。変である。クレアもクレアで、映される映像の中で言動がどうもおかしい。「誰かに見られてるみたいで気持ち悪いわよ。」と感じたりするのだ。

とうとうカーリンは「あれ?変だな?」という疑問が頂点に達し、「スノーホワイト」が映し出す4日前の映像をペンライトで照らしてみた。するとなんとクレアがその光に反応したのである。

「誰かに見られている気がする!」と感じていたクレアは、カーリンが放ったペンライトの光を見て、「ぎゃ~~~!やっぱ誰かに見られてる!!気持ち悪い!!」と、そりゃそうなるわな、という反応を見せる。そして、もしかしてと思って試したカーリンだって「ぎゃ~~~!反応した!!気持ち悪い!!」ということで「おぅこら、FBIどうなっとんじゃいこれは?きっちり説明せんかい!」とFBIの科学者たちに詰め寄ることになる。

実はこの「スノーホワイト」は、過去の映像をデータから作り出しているわけではなかった。過去そのものを生中継で映すことのできる機械だったのだ。なるほどこれで、一度しか再生することができないという何とも稚拙な嘘の謎は解けた!分かりやすく例えると、「スノーホワイト」はドラえもんに出てくる「タイムテレビ」だったのだ。

この真実をカーリンが知ると、彼は一つの可能性を探り始める。「彼女を救えるのではないか?」という可能性だ。だって、カーリンは既にクレアのことを好きになっちゃってるし、愛してるとは言わないまでも「ええなぁ、クレアちゃん」くらいまでは行ってるし!!救うことができるかもしれない!という可能性を捨てることができずに過去にタイムスリップしてしまう。

「スノーホワイト」の機能を使って過去へとタイムスリップする前から、カーリンはクレアや彼女の部屋など何でもない情景にデジャヴを感じていた。映画の中では、カーリンが感じているデジャブをある種の違和感として巧みに再現している。映画を観ている側もその描写にはっきりとは認識できない違和感を感じさせられる。カーリンが感じたデジャヴは複数個あるのだが、これらは彼が過去で行った出来事とマッチして一つの辻褄として収斂していくことになる。

エンディングがハッピーエンドなのかどうかは観る側に委ねられる形だ。結局、クレアを救うために過去に戻ったカーリンは死んでしまうことになる。「なんてこったい!」と悲しみにくれるクレアのもとに、事件を受け持った当時のカーリンが姿を表すことになる。この終わり方はSF映画『オブリビオン』とよく似た感覚を持った。

映画『デジャヴ』を観て・・・最後に

映画の始まりに幾つも辻褄の合わない謎を散りばめ、終わりに近づくにつれて一つのストーリーとして収斂する。これはSF映画によくある構成だと思う。大抵の映画は幾つかの、映画によってはたくさんの矛盾点というか納得出来ないポイントを見つけてしまう。

当映画「デジャブ」も例外ではなく、一つの疑問点が残った。なぜ未来を変えることに成功したのか、である。クレアは死ぬはずの運命だった。また、カーリンが現実の世界で遭遇した不思議な出来事の全ては、カーリンが過去にタイムスリップすることで辻褄があう。つまり、「運命」は、別の言い方をすると「未来」は、カーリンのタイムスリップを織り込んでいるのだ。

ではどうして、クレアは生き延びることができたのだろうか?カーリンが過去に戻ることも「運命」に内包されており、その結果としてクレアも死ぬはずではないのか?この疑問は解決されないまま映画が終わることになる。

喉元に魚の骨が刺さって抜けないような気持ち悪さが残る。ということで自分なりに理屈をこねて、この矛盾する理屈を乗り越えようとした結果、「愛」のなせる技であるという力技に着地せざるを得ない。

変えようのない未来、例え過去に戻ることができたとしても、それも織り込み済みの未来。それをある種のエネルギー量みたいなもので表すことができたとして、カーリンのクレアに対する「愛」はそのエネルギー量をはるかに上回るものだったのだろう。だって、クレアちゃん可愛いんだもん。だめ?

少々、乱暴だがこれで終わることにする(笑)

合わせてどうぞm(__)m

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