【映画レビュー】『her/世界で一つの彼女』心ほっこり少し切ない物語!

SFラブストーリー『her/世界で一つの彼女』が面白かったのでネタバレも少なめにレビュー。ありそうで無かった切り口で、心ホッコリ感と切なさに心がグラングラン揺れた映画だった。

目次:


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『her/世界で一つの彼女』をザックリ紹介!

公開:2013年
監督:スパイク・ジョーンズ
主演:ホアキン・フェニックス / エイミー・アダムス / スカーレット・ヨハンソン


映画『her/世界でひとつの彼女』予告編 on YouTube

舞台はちょっと未来のロサンゼルス。映画は主人公セオドアの甘い囁きから幕を開ける。ハートフル社という何とも甘い名前をした会社で、他人の手紙を代わりに書いてあげる「代筆屋さん」が彼の仕事だ。甘い囁きはクライアントの代筆なのだ。

会社のPCに向かって「ハートフル」な言葉を囁きまくって帰宅した後は、エロチャットをしたり、変なゲームで遊んでみたり、ハートレスな心を埋めようとする。そう、セオドアはなかなかの孤独っぷりなのである。妻との離婚問題で大きく空いた心の穴を埋められずにウジウジしているなんとも煮え切らない男でもある。

そんなセオドアは人工知能のOSがあると知り即買。こうして素敵な声をしたOSサマンサと出会うことになる(ちなみに、サマンサ役の「スカーレット・ヨハンソン」は実際に素敵でセクシー❤)。

二人(?)はどちらともなく距離を縮め、互いを恋人と認識するまでになる。こうしてセオドアは再び人生の輝きを取り戻すことになるのだが、人間同士のカップルみたいに近づいたり離れたり、ワチャワチャしながら物語は進んでいく。

『her/世界で一つの彼女』を観て感想!

本作をみて「人間ってなんじゃろぉなぁ~!」と考えさせられ興味深かった。彼女はOSでありながら人格を持っている。経験から学び、自分のことを嫌いになったり、誇らしげに思ったり、本当の人間のようである。OSである彼女自身、自分の抱いている感情がプログラムなのかリアルな感情なのか分からずに悩んだりする。

では、人間が抱く感情はリアルなのだろうか?『マトリックス』や『トランセンデス』が描いた存在論的なアプローチもあり面白かった。アナタは今どんな気持ちを抱いているだろうか?そしてその感情が現実であると証明するにはどうすればいいのか。自分という存在を知ろうと知識をいくらつめ込んでも結局は分からないのだ。

『her/世界で一つの彼女』は単に恋愛映画としても楽しめる一作だ。いつだって過去は思い出のなかで磨き上げられ美化される。心にポッカリと空いてしまった穴があるのは知っている。寂しさにウジウジしている自分も。空白を埋めるかのように、美化された過去を思い出し、思い出に逃げ込む。そんなウジウジ男のセオドアに残念ながら共感しまくってしまった(笑)

セオドアもサマンサもリアルな感覚を追い求めてもがいていたのかもしれない。現実の恋愛だってそうだろう。相手の気持だけでなく、自分の気持も確かめるように、人と人は抱き合い一つになるのだと思う。人間であろうがOSであろうが、同じなのかもしれない。決定的に異なる存在が持つ恋愛観。自分のフィルターで相手を見ることしかできないし、その相手だって同じなのだ。だからこそ恋愛はもどかしいし、そして楽しい。そんなことを思った。

映画のなかで語られる言葉の表現も好きだった。ネイティブではないので英語の詩的な美しさは堪能し切れないが、日本語の翻訳でも十分美しさを感じることができる。

映画内でサマンサが作曲した曲をセオドアに聞かせる場面がある。これらの音楽もかなりイケた。映画に入り込んでいたぼくは「ああぁ・・・サマンサ。いいよそれ!」とリスペクトしてしまった。映像や心の色みたいなところを見事に音楽として紡いだといえる。サマンサは何とも感性豊かでロマンチックなOSなのだ。

こんなアナタにお薦めな映画である!

ウジウジくんを好きになってしまったアナタへお薦めの映画かもしれない。ウジウジ男のセオドア。映画ではこのウジウジ具合がかなり上手に描かれている。もしかしたら、ウジウジ男が好きな方は共感する部分があったり、学べる内容なのかもしれない。「我こそはウジウジ君である!」という人がこの映画を観ると共感できることは言うまでもない。

心ほっこり温まりたい人にもお薦めだ。エンディングこそ哀愁プンプン切ない終わり方をするものの、それまでの恋愛や擦った揉んだは観ていて心がほっこりした。「いやぁ~、最近心の滋養強壮をなんとかせんとロボットみたいになってしもうております。」という方はほんのりとした温かみを思い出せる。

一風変わった恋愛を求めている変態なアナタ。お薦めだ。変態と言ってもどのエリアの変態なのか一概には言えないが、実際に一般的な変態(何だそれ?)が好きそうな描写も出てくるので「我こそは普通に変態です!」という人もフガフガと楽しめるシーンがあるかもしれない。

IT技術者はもっとこの映画を楽しめるのかもしれない。OSであるサマンサが自分の状況を説明する言葉で理解しきれない部分が幾つかあった。特にラストシーンはぼくのレベルではイメージしきれない。そういう意味では、IT系の知識が詰まった人にとっては、もっと深い楽しみ方があるのかもしれないと感じる。

ラブストーリーなので「恋って何なの?好きになるってどういうことなの?」などと悶々としている人。特に、ゴリゴリのラブストーリーは今はちょっと胃が凭れる・・・。という人にピッタリの映画だ。何らかの明確な答えを示さない分、自分で答えを探すことができる内容なので、アナタの答えに辿りつくヒントもあるかも知れない。

最後に・・・。

愛ってなんだろうね。色々な種類の「愛」がある。家族に抱く愛。友人に対する愛。恋人への愛。たくさんある「愛」は一つ一つが独立していて別のもののようにも思える。でもパズルのように引っ付いているような気もする。愛する気持ちを、チロッと捲ってみると、すぐそこに妬みや憎しみも見つけることができる。妬みや憎しみといったものがなければ成り立たないような気もする。

考えても考えても分からない。遠くから見ると触れそうなんだけど、そばに寄ると触れない。秋の雲みたいだ。それでも分かろうと考えてみたい。そんな気持ちにさせてくれた映画だった。

サイト:『her/世界で一つの彼女』

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