【レビュー】SFサスペンス『タイムシャッフル』が超おもしろかった!【ネタバレあり】

久しぶりに観たSFサスペンス映画の『タイムシャッフル』がかなり面白かったのでご紹介。まだ当映画を観ていないSFサスペンスファンは、この記事など読まずにさっさと映画を観ることをお薦めする。ストーリーのあら筋だけでも!という方は目次1だけを読めばネタバレはかなり少なめとなっているのでどうぞ。

映画自体の作りは安っぽいにも関わらず、ストーリ展開は非常に素晴らしい作品だった。質の高いB級映画がお好みの方にお薦めである。また、アメリカの映画だがハリウッドのような分かりやすいドンパチがなく、どちらかというとヨーロッパ映画の雰囲気なのでハリウッド嫌いも安心して楽しめる映画だろう。

目次:

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SFサスペンス映画『タイムシャッフル』のあら筋ザックリご紹介!【ネタベレ少なめ】

公開:2014年
監督:ブラッドリー・キング
主演:マット・オリアリー / ダニエル・パナベイカー / ジョージ・フィン

「タイムシャッフル」予告 on YouTube

ぱっとしない3人組が同居している。売れないスランプ画家、その彼女、ギャンブル・ドラック大好きなダメ男の3人組である。彼らはアパートの管理人として細々と生計を立てている。

ある日、向かいに住むおじぃちゃん科学者の姿を暫く見ていないということで、安否確認のために彼のアパートを訪問する。合鍵でアパートへ入ると、壁に貼られた大量のポラロイド写真と固定された大きなマシーンを見つける。3人は「おかしな部屋だな!」と訝しげに思いながらも大量のポラロイド写真が自分たちのアパートを撮ったものであることに気が付く。もちろん「ぎゃぁ!気持ち悪い!」ということになるのだが、更に奇妙なことも発見する。

どうやらマシーンから出てくる写真はこれから起こること、つまり未来を写した写真であるらしいのだ。なぜか毎日、自分たちが済むアパートの24時間後がポラロイド写真でペロリと出てくる。毎日夜の8時に24時間後を示す写真が出てくると同時に、カメラのシャッターは切られる。

この不可思議なカメラの謎に困惑しつつも、彼らは老科学者の変死体を発見することになる。3人は「こんな死に方しないだろう普通!」ということで、老科学者が未来を変えようと試みた結果として死んでしまったと仮定することになる。

未来を知ることができる!と嬉しい反面、事前に知った未来に逆らうとえらいことになる!と毎日写真と同じ現実を再現しようと試みる。

絵を描くことができなかったスランプ画家は未来の写真に作品が写っているため嬉しい!ギャンブル男はドックレースの結果を事前に知ることができて嬉しい!そんな中、タイムカメラの存在を知ったマフィアたちも現れ、ワチャワチャしつつ3人の関係にも徐々に亀裂が生じることになる。

SFサスペンス映画『タイムシャッフル』の感想【ネタベレあり】

未来を知ることができる。この設定自体はどこまでオーソドックスなSFサスペンスといえる。

未来が分かるということで3人は互いの欲望を追い求めることになる。画家は絵を描きたい。ダメ男は金が欲しい。画家の彼女は彼との関係をラブラブへと戻すために。

写真が示す未来は時に気まずいものだった。画家の彼女とダメ男が接吻している写真が出てきたりもする。でも3人は「え?まじ?でもこれ実行しないと死んじゃうんでしょ?」ということで、心にモヤモヤしたものを抱えながらも実行に移していく。仕舞には、ダメ男と彼女ががんがんセックスしている写真もペロリ。当然3人のギクシャク度合いは高まることに。

映画が中盤に差し掛かったあたりで、マフィアが登場し金のためにマシンを支配する。この展開を通して、ドラッグ大好きダメ男はパラノイアを増幅させていき、どんどん悪いやつになっていく。もちろん3人の関係も輪をかけて悪いものに。

こういった展開が終了間際まで続く。つまり、映画の終盤に辿りつくまで当映画はどこまでもオーソドックスなSF映画なのである。

『タイムシャッフル』の面白みが大爆発するのは、「このまま終わっていきそうだねぇ。」と油断全開で迎えるラストである。頑固親父のちゃぶ台返しのごとく、今までの展開をひっくり返すのだ(ネタを知りたくない方はここで読むのをおやめ下さい)。

映画終盤、ダメ男の変貌ぶりにウンザリしたのに加え、「いくらなんでも彼女とセックスさせるわけにはいかん!」ということで、画家は彼女と家を出る決意をする。しかし、タイムカメラの存在が外部に漏れることを恐れたダメ男は、友人である画家をも殺そうとしてしまう。次の日の朝、画家は彼女と自分を守るために、「タイムカメラをぶっ壊すぞ!」とダメ男と戦うことになる。

この戦いの結果ダメ男は殺されるハメになる。そのままハッピーエンドかと思いきや、どうも彼女の言動がおかしい。画家がこっそりと彼女の様子を見に行くと、彼女がタイムカメラで写真を撮っている。夜の8時にしか撮影されないはずのカメラに向かって彼女がメッセージを示しているのだ。

画家はパニックである。「んあぁ?オレの彼女が何か隠してる!」と問い詰めたところ、実はタイムカメラは朝の8時と夜の8時の2回に分けて未来を示していると言う。つまり、彼女は過去の自分へメッセージを送りつつ、未来からくる自分のメッセージ受け取っていたのだ。その情報を利用して彼女は夜の写真を入れ替えたりと工作をしていたのだった。

「?」マークが脳内を飛び交う画家は、問題のセックス写真についても真相を知らされることになる。浮気相手のダメ男が殺されたにも関わらず、その日の夜8時を示すはずの写真が変わっていない。「ほんならこれ誰なのよ?」となるのは当然である。実はその写真はタイムカメラが1ヶ月前に撮影したものと聞かされる。つまり、3人にタイムカメラが発見される随分前に取られた写真であり、すでに過去で起きていた現実だったのだ。画家は「が~~ん!」である。自分が避けようとしていた未来は、既に確定していたものだったのだ。

無事ハッピーエンドっぽい終わりを予感させ、観る側を完全に油断させておいてからの急激な巻き返しはあっぱれとしか言い様がない映画だった。

映画『タイムシャッフル』を観て・・・最後に。

もし未来を知ることができたとして、はたして自分が知ってしまった運命を変えることは可能なのだろうか?未来に起きた不運の原因がはっきりしているなら、その原因を修正できさえすれば未来は違うものになるのではないか?こういった問いをテーマにしているSF映画は多々ある。

『タイムシャッフル』も例外ではない。実際に彼女は未来の自分からメッセージを受け取り行動している。しかし、未来が実際に変更されたかどうかは彼女自身が知ることはできない。なぜなら、未来の自分が経験した過去を知ることはできないからだ。より良い未来になっていたのかもしれないし、そうではなかったのかもしれない。

例え未来を垣間見ることができたとしても、作為・不作為に対する選択肢が増えるだけで、実際に今起きている現実に対してベストを尽くしていくことしかできないということなのかもしれない。そんなことを感じた映画だった。

Amazonビデオ:タイムシャッフル(字幕版)

脳みそを掻き混ぜてくる映画つながりで合わせてどうぞ!

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